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みんなの「実践(国語)」ブログ


二学期第一週 (国語)

2007/09/09 20:46
暑さや運動会の練習で大変な一週間でしたが、子どもたちは夏休みに十分遊んだのか、意外と落ち着いており、非常に授業がしやすかった印象です。


国語は「おおきくなあれ」という詩でした。

まず、「どんなイメージを持たせたいかな」と考えました。
果実に優しく雨が当たって果物が熟していく(よう願う)、イメージです。

発問100問のような手法もありだとは思いますが、私はむしろ詩そのものを味わって読んで欲しいと思いました。

そこでまず、「雨が○○ふっている」という文を考えられるだけ作ってもらいました。
「パラパラ」「ぽつぽつ」「ザーザー」「ドシャーっと」などいろいろ出てきましたので、「じゃあこの詩の雨はどれになるかな」と発問。
そこでどんな雨かについてのイメージを持たせました。

次に、「ぷるんぷるんちゅるん」に代わる擬音語(擬態語という人もいると思いますが、この場合線引きに意味はないと思います)を考えて読ませました。

「ぷちゅん ぷちゅん ぴしゃん」
「ぱちゃっ ぱちゃっ ぴちゃん」


などなど、いろいろ可愛い言葉が出てきました。
不思議とみんな、リズムを意識して作っていましたね。
中には「ドシャー ブチッ ボトッ」とかふざけて見せる子もいましたが、「それ、つぶつぶか?」のように、軽く諭して進めました。
(これを児童が「それは違うよ。だって…」と説明させればよいのですが、ちょっと時間が足りなかったので教師が交通整理しました)



(※そう言えば、私自身が小学生の時に読んだ「おじさんとかさ」には、「ぽんぽろろん」「ぴっちゃんちゃん」という言葉が繰り返し使われていて、それを楽しんで読んでいた記憶があります。あれもきっと小雨でしたね)


それから果実です。

「果実に雨のつぶつぶが入るってどんなかんじ?」 ⇒ 水気が増える
「果物が重いってどういうこと?」 ⇒ 中身が詰まってる

のようなイメージを確認した後、自分で果物と「○○なれ」のところを考えて、オリジナルの詩をノートに書かせました。
「○○なれ」のところがうまく出てこない子には、「おいしいももって、どんなのかな」のように助言していきました。


みかん、いちじく、マンゴー、もも、なし、パイナップル、スイカ…

オレンジ色になれ、みずみずしくなれ、あまくなれ、やわらかくなれ、太くなれ、大きくなれ、おいしくなれ、ピンクになれ、まっかっかになれ…


四季や熟度のことを厳密に考えていけば、おかしいところもあったと思いますが、「楽しく読めたらそれでいいんじゃないかな」と思い、ゆったり進めていきました。
(細かいことを言い出せばキリがありません。リンゴは真っ赤な種類もほんのり赤い種類もあるだろうし、すっぱいブドウが好きな子がいてもいいと思いますしね)
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夏休みの宿題(漢字)

2007/07/22 22:53
 成績をつけ終えて、他の先生方はほっと一息。
 早めにお帰りになる先生方も増えてきました。
 そんな中、私は黙々と夏休みの宿題を作っていました。

 去年の私は漢字ドリルと計算ドリルを「ノートを使い切るまでやって来い」というノリでさせていました。
 ある保護者から「先生、夏休みの最後の数日は本当につらかったです。なかなか終わらなくて」と言われたりもしました。

  「普段の宿題をやってないからノートがあんなに余ってたんだよ」という理由もありますが、私は考え込んでしまいました。

 汚い字…
 定着していない学力…
 子どもの疲労・ストレス…

 「何かがおかしい」と、高速多量方式の弊害を痛感した出来事でした(半年後、どんぐりを知ることになります)。


 さて。今年の話に戻ります。
 漢字よ、なんじをいかにせん。
 TOSSでは「できる子が覚えている漢字を何度も書かされるのはおかしい」と言うことで、合っている字は二度は書かず、間違った字を空書きしたりしてます。
 空書きは有効ですが、宿題にするとやらない、もしくはやったふりだけの子が出てきそうで下ので、ここは折衷案。

 漢字スキルの問題は文章まるまるではなく、□の穴埋めですので、問題数はそうはありません。ひとまずこれを利用することにしました。
 夏休みは45日。問題数は7×11=77問。一日2問で十分なペースです。

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 これは教師用で、クラスで忘れた子が練習をしていますが、私は授業中の確認ではこんな感じで下だけを書かせたんですね。

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 で、この赤い四角で囲った部分をプリントで隠して問題として使うことにしました。

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(これはExcelのページプレビュー画面で、実際のプリントは線の太さは同じです)

 コンセプトは「間違ったら大きくゆっくり一度だけ練習」です。裏も「大きく練習」スペースです。
 ノートの細かいマス目に上から下までなんてしません。

 忘れるなら忘れるでいいんですよ。
 このプリントを残しておけば分からん帳がわりにもなりますので、ボチボチと覚えていきましょうね。
 教育熱心なご家庭ならきっと夏休み中に覚えようとされていることでしょう。

 去年のやり方はやらされ意識の強い難行苦行でしたが、今年のやり方は自分で自分の弱点が分かるようになっているので、二学期以降の学習にも役立つはずです。
 子どもが自学自習できるようになれば教師も楽ですね(笑)

 正直この後で書く算数に比べれば、漢字は楽させてもらいました(印刷は大変でしたが)
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スイミー

2007/07/04 23:58
(一字保存。今後、児童の意見を加えて書きなおします。別記事にするかも)

 国語を教えるとき、私にはジレンマがあります。
 「正しくイメージすること」と「自由にイメージすること」のジレンマです。

 まず前者ですが、固く言えば「書かれている事柄の順序や場面の様子などに気付く」ということ。例えば「スイミーの兄弟たちは実はまぐろに食べられてなくて、岩陰に逃げていたんだ」という理解は文章を正しくイメージしているとは言えません。

 逆に「兄弟たちがみんな食べられて、スイミーはどんなこと考えていただろうね」と問われて「つらかった。悲しかった。とてもさびしかった」だけでは、間違ってはいませんがどうにもイメージが貧しい気がします。

 テストのためだけなら前者だけで十分。楽しむためだけなら後者だけでも楽しめるかもしれません(「楽しむ」と言えるかどうかは微妙ですが。なにぶん子どもの発想は自由なもので、「まぐろは実はスイミーのおじいちゃん」のようなことも平気で言いますから)。

 結論から言うと、この二つは天秤のようなもので、どちらかに偏りすぎても違和感を覚えるのです。ふきのとうのときに少し書きましたが、「根拠を出す」ことは大事ですが、それだけではつまらない。

 苦肉の策として、私はまず場面の様子に関するクイズをして、子どもにノートに書かせています。「スイミーの体の色は?」のような問題ですね。この段階では本文に根拠を探させます(公文の子は線を引きます^^;)。


 そして、毎度お馴染みワークシート。テストには出なくても、本文を読むだけでは分からないことを自由に想像するのが楽しいのです。
 本当は本人が楽しければそれでよいのですが、その楽しみを他の子にも伝えるにはやはりワークシートは一つの手立てであると思います(人の意見を聴いて「そんな考えもあるのか!」と思わせるのにも)。


<あぶない! まぐろがやってきた!>

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・まぐろはどんなことを考えている?
・小さな赤い魚たちは?
・スイミーは?


それらを発表させるとこうなります。

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<ひとりぼっちのスイミーが見たものは?>

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 この点線の中には、くらげやらいせえびやら、イソギンチャクやらの絵が入ります(□は名札)。
 くらげはちゃんと七色のゼリーかな? いせえびはブルドーザーみたいに強くて重そうかな? うなぎは?
 板書の画像は控えますが、実はこの時黒板ではネット上で拾ったくらげやらイソギンチャクの写真やらが飾られ、子どもたちの自由な考えが次々と板書されていきました。
 私は全編通して、このシーンが一番好きです。










(おまけ)

 子どもたちはカッコいいスイミーも好きだけど、「可愛いスイミー」も好きみたいですね。こういう人形劇をしてあげると喜ぶこと喜ぶこと。

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 この先、「一本の木」のような”可愛くない”お話でも、同じように食いついてくれたらいいのですが…
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「塗り絵」卒業

2007/07/01 23:14
 以前の記事で書いた漢字の学習ですが、思い切って塗り絵を省くことにしました。
 今まではこの塗り絵目閉じ空書きをミックスさせたやり方でしたが、塗り絵だけを飛ばしました。

 理由は二つあります。
一つは、子どもたちの間にマンネリ感が出てきて、集中して塗らなくなってきたこと。
二つは、漢字の進捗が単元に追いつかなくなってきたこと。
(漢字読本はさせていますので読みはできても、ノートに漢字を写させることができない)

 筆順表は使い続けていますので、特に子どもたちの記憶が悪くなったようには思いません。
ですが、これをスムーズにできるようになったのもやはり塗り絵で大きな文字をイメージすることができるようになったからかな、とも思います。
 塗り絵は最初から不要だった、というのではなく果たすべき役目を終えた、と考えています。

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 色がなくなったのはちょっぴり悲しいですが。


(オマケの全手本漢字練習帳)

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書写のノートやプリントもあるのですが、お手本が同じ大きさですぐ隣にあるものはなかったです。

(7/3追記)

「君のクラスに学力的にしんどい子がいたよな」

 先輩の先生に声をかけられました。私はすぐにピンと来ました。

「Aちゃんのことですか」
「そうそう。去年ちょっとだけ入って見てたけど、字を書いたり読んだりすることが苦手だった」
「今も読解は苦手ですねぇ…」

 実際Aちゃん、なかなか大変です。意欲はあるのですが、問題文の意味を理解することができないようで、点数的に見ても難しい子です(文字は読めてもイメージ化がまだできていないんですね)。

「一生懸命教えてもなかなか入っていかないんだなぁ。よくできる子を隣にしてもらって、隣を写すんだけど、それでもみんながこれだけ書いてる間にこんだけしか書けないとか。漢字とかでも書いてるうちにわけが分からなくなってしまうんだ。何回も消して…」
「なるほど…」

 逆に私は去年を知りません。話を聞いてると「そこまでできないことはないだろう?」と思えてきました。

「でもね先生、あの子最近漢字頑張ってるんですよ」
「ほう」

 私は先生に漢字テストの成績を見せました。

「最初の頃は30とかだったんですが最近は80以上取れるようになってきました」
「本当に?」

 そこで今度は塗り絵筆順表を見せました(もう塗り絵はしてないけど)。

「このは横棒が上の方が長くなっていますが、もちゃんと書けてるでしょ」
「本当だな。成長したんだなぁ」
「回数はいいからとにかく大きく書けって指導をしてるんですよ」
「ふぅん。それはいい指導だなぁ」

 まあ実際には家庭での保護者や学童での先生方の尽力もあるとは思いますが。課題の多い子ではありますが、「のんびり・ジックリ・丁寧に」です。細かい枠に膨大に書かせても多分こうはいかなかっただろうと思います。
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ふきのとう(ワークシート)

2007/05/03 13:11
以前、「ふきのとう」「ワークシート」って検索ワードでここにたどり着いた方がいらっしゃったので置いておきます(※問題があればすぐにでも削除します)。

一つ目。
協力してふんばっている様子が出ていれば○なわけです、
が、外の世界を想像してわくわくしていたり、雪ばかりでつまらない顔をしていてもいいかな、とも思うわけです。
ワークシートに教科書のセリフがあるのは、書いておかないと子どもたちは教科書をそのまま写すからです^^;

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二つ目。
こちらはメインは雪。
(白だったので、印刷したら見にくかったのと、雪の後半のセリフを(ふきのとうの吹き出しの)左側に書いたのは失敗でした^^;)

「ごめんね。」と優しく謝っている、というのが無難なところです。
でも、溶けて水になったら、どこへ行くのかどうやって遊ぶのか、そっちを自由に考える方が面白いと思うんですよ。

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三つ目。
教科書がイマイチ使いにくかったので自分で構成しました(本当は縦にして、セリフも全部縦書きにしたかったのですが、余裕がなくてできませんでした)。

上の二つはwordの印刷プレビュー画像ですが、これだけプリントアウトしたものをスキャンした画像になっています。
また、太陽や春風の表情は自由に考えてほしくてホワイト修正してあります。

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下の三つは「願いがかなった」ということを理解できていないと難しいところですね。
とりあえず「やったー!」だけ書いてから、次の内容を考えている子もいました^^;

お日さまや春風はそれこそ何を言ってもOKかな。
お日さまだと「起こしてよかったな」とか「みんな喜んでるな」とか。
春風で「起きたばかりでまだ眠いや」とか「もう一度寝ようかな」と書いてる子もいました。うーむ、キャラクターつかんでるなぁ。
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嬉しい誤算?

2007/04/18 20:58
漢字の塗り絵の時間に、T.T.の先生が子どもを褒めていました。
「上手に書けたね。風という字は難しいんだよ」

糸山先生の言によると、書き順とバランスは別々に身につける方が効果的とのこと。漢字筆順帳と漢字練習帳を分けたのもそのためだという話です。
だから私は「ここでは上手に書けなくても書き順だけマスターすればいいや」と考えていたんですが…

親バカならぬ担任バカになりますが、確かにうちの子たちは結構上手に書いてきます。これには二つ理由があると思います。

一つ目、お手本のイメージが頭にあるため、自然とお手本のバランスに近くなる。
二つ目、一回こっきりだから丁寧に書く。

私もちゃんと褒めなくっちゃあ…。
「お手本(成功)をイメージする」とか「一回こっきり」とか、まるで人生の縮図を見てるかのようです^^


閑話休題。ふきのとうの話。
前回に続いて、今度は「とおくへいってあそびたい」という雪と、ふきのとうがする会話を考えてもらいました。「とおくってどこ?」と聞いたら、川とか池以外にもハワイとか北海道とかアメリカとか出てきてヒヤヒヤしましたが、

「水道を通って誰かの手を洗ってあげたい」
「まちに行きたい」
「きれいな海に行きたいな」
「海の水と一緒にざあざあしたい(波?)」
「世界中旅してほかの水に教えてあげるんだ」

と、素敵な意見が出ました。
ただ、最後には全部「ざんねんそうです。」につながることは説明しました。

ふきのとうの意見として「君(雪)はいろんなところに行けていいなあ」というのもありました。
ううむ、カワイイ^^

反省点は上記のような子たちと違って、まるでイメージできなかった子もいたことですね。私が「遠くって? 遊びって?」と固執したため、かえって制限してしまったかもしれません。「ごめんね」「いいよ」だけでも立派な会話ですし。
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プチ絵コンテ読解

2007/04/16 20:38
毎日更新を目指しているわけではないですが…
今日は算数のない曜日なので国語だけ。

単元は「ふきのとう」。

「よいしょ、よいしょ。おもたいな」
「よいしょ、よいしょ。そとが見たいな」

ふきのとうが雪の下に頭を出して、雪をどけようとふんばっている場面です。
ワークシートを使って、上の言葉以外にどんなお話をしているか考えてもらいました。その際、書き出す前に、こんな指示をしてみました。

「ふきのとうに顔を描いてみて」

いろいろ出ました。
ニコニコした顔、悲しそうな顔、がんばっている顔…

ニコニコした顔の子は「外には何があるのかな、楽しみだね」と書いてます。
悲しそうな顔の子は「雪ばっかりでつまんないな」と書いています。
がんばっている顔の子は「力を合わせて雪をどかそう」と書いてます。
(※イラストではふきのとうは二人(?)います)

正解としては「ふんばっているところです。」を根拠として、「がんばっている顔」です。あとは本文中に明確な根拠はありません。でも、ずっとがんばっている顔をし続けることもないでしょうし、喜んだり悲しんだりしていると考えることはとても自然です。

もちろん全員ではありませんが、「この子たちはしっかりイメージができているんだな」と感じた一瞬でした。


もう一つ。
今日の漢字は「」という字だったのですが、今までにないことが起こりました。
いつものように塗り絵をした後、お手本を隠して大きく一字書いてもらったのですが、最初の一画目のチョンを中抜きの字そっくりに書いた子が2,3人いたのです(水玉みたいな形、と言えば分かるでしょうか)。

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面倒だったのか、二画目からは通常の線で書いていましたが、「お手本のイメージが焼きついていたんだなぁ」と感じました。立場上、明日は「一画は一本の線で書こう」と言わねばなりませんが、「でも、細かいところまで、よう見とったなぁ」と褒めようかな、とも思いました。
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第一回目の国語

2007/04/14 12:01
 最初は「光」という漢字でした。

1.漢字筆順練習帳を配る。
2.黒板に筆順唱えながら大きく板書(一画ずつ色を変える)
3.漢字読本のどこに出てきたかを交えて漢字の説明
4.子どもたちに塗り絵をさせる。
5.一緒に空書き。
6.目をつぶって空書き。
7.「次何も見ずに書いてもらうから今のうちに覚えなさい」
8.お手本の上に筆箱を置いて、一文字書いてみる。
9.スキルで2回だけ書く練習
10.宿題はスキルの3ページの「光」五文字です(初回だけ赤えんぴつで囲ませた)

 次回の授業の最初に「0.「光」が書けるかどうか、確認テスト」を入れます。
 7.9.あたりが弱気なところですね。どんぐりに移行しきれていないというか。

 まだまだ自信がありません。

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漢字読本

2007/04/14 11:30
 漢字をなるべく順番に使おうと思ったらこんなものになりました。光村準拠で誰かもっといいの作ってください^^;
(※話がいびつなのはご容赦。うっとうしいのでルビは消しました)

(1)
 家の前の雪もとけて、とうとう春がやってきた。光も風もあたたかいから、ぼくは春がすきだ。でも、こまってしまうのはねむくなることだ。今週から学校がはじまると言うのに、あいかわらず朝早くおきるのはにが手だ。
 やっとおきて台どころに行くと、お母さんの字で「朝ごはんはれいぞうこの中」と書かれた紙がテーブルにおいてあった。おそい朝ごはんを食べて、外へ出かけることにした。
 ぼくは晴れた日曜日の午後には、野原の近くにある公園で絵本を読むことが多い。本当は新しい本がほしくてお父さんと話してみた。

(2)
けど、「教科書でも読んでなさい。」なんて言われちゃった。高くて買えないのだと思う。
 公園には、牛とか馬とか、いろんなどうぶつがいる。行ってみると友だちのひろしくんが、毛の黄色い太ったオウムにえさをやっていた。オウムは毎日同じ形のまめを食べているけど、あきないのかなあ。オウムの数を数えてみると合わせて三羽いてどのオウムもおもしろい顔をしていた。
 オウムは太っているけど、ひろしくんは体の線が細い。刀で切られたら半分こにされてしまいそうだ。でも、ぼくが「元気かい。」と聞くといつも大きな声で「元気だよ。」と言って明るくわらう。いいやつなので一年生の秋の遠足でいっしょに歩いた。やせているからボールをよけるのもうまい。

(3)
ドッジボールで当てられて内野から外野に行くことはすごく少ない。
「今どの夏休みに海に行くんだ。」
と、ひろしくんが言った。
「もうきめているのかい。」
 ぼくはびっくりした。でも、分かる気もする。ひろしくんは図書の時間に図書室でよく魚の図かんを見ていたからだ。そのときかれは、
「広い海にはいろんな魚がいるんだぜ。その中でも一番弱い魚は何だと思う。」
と言って、魚のクイズを出してきた。ぼくはうーんと長いこと考えこんだけども、答えられなくてこうさんした。
「分からない。教えてくれよ。」

(4)
「鰯だよ。魚という字に弱いって書くんだ。」
「何だい、国語のもんだいだったのか。」
 ぼくが目を丸くすると、今どは黒くて岩にそっくりな魚のことを楽しそうに話し出した。魚のテストならきっとぜんぶ百点をとるだろう。その道にかけては天才だから。
「じゃ、また魚の話してよ。聞きたいんだ。」
と、ぼくは言うと、ひろしくんはめずらしくこまった顔をした。
「ごめん。もうすぐお店にケーキを買いに行かなきゃいけないんだ。」
「ケーキだって。」
「今日うちで弟のおたん生日会をやるんだ。 からあげ用の鳥肉も買わなきゃいけない。」

(5)
「へえ、えらいね。プレゼントはどうするの。」
「きのうお母さんがおもちゃの弓矢を買っていたな。なんか、星とかついたやつ。」
「すてきじゃない。」
「ぼくの頭とかねらってきそうな気がする。」
「おもちゃなら当たってもいたくないよ。」
「いたいとかより弟に当てられたくない。」
「もし当てられたら、当てかえしてやれば。」
 ぼくがそう言うと、ひろしくんはしばらく考えてから、ぽつりと言った。
「でも、なかせるとかわいそうだしなあ。」
 弟思いで、本当にいいやつだと思った。
(おわり)
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